高校物理
5分でわかる!レンツ法則(誘導電流の方向)
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この動画の要点まとめ
ポイント
レンツの法則(誘導電流の方向)
これでわかる!
ポイントの解説授業
誘導電流の方向は「磁束の変化を妨げる向き」
具体例をもとに考えましょう。次の図のように、コイルを3本の磁束線が貫いています。このコイルに磁極を近づけ、貫く磁束線の本数を3本から5本へと増加させます。
コイルを貫く磁束が変化するとき、コイルには誘導電流が流れますね。このとき、 誘導電流の方向 は、時計回りでしょうか、反時計回りでしょうか? レンツの法則 では、 誘導電流の方向 が決まるルールを次のように説明しています。
誘導電流の方向は「磁束の変化を妨げる向き」に生じる ……といっても、これだけ読んでサッと理解できる人は少ないですよね。具体例に戻って、レンツの法則を適用してみましょう。
磁束が増加した場合は、磁束を減少させようとする
先ほどの例では、コイルを貫く磁束は3本から5本に増えました。
磁束の変化を妨げる ということは、 上向きの磁束の増加を妨げる ということですね。つまり、 コイルを下向きに貫く磁束が生じるように電流が流れる ということです。右ねじの法則から、 時計回りに誘導電流が流れるとき、下向きの磁束が生じる ことがわかります。
磁束が減少した場合は、磁束を増加させようとする
今度は逆に、 コイルを貫く磁束が減少する場合 を考えましょう。次の図のように、コイルを5本の磁束線が貫いています。このコイルから磁極を遠ざけて、貫く磁束線の本数を5本から3本へと減少させます。
この場合、磁束は減少しているので、 磁束を増加させるように誘導電流が流れます 。つまり、 上向きの磁束を生じさせるよう、反時計回りに誘導電流が流れます ね。
磁束の変化を妨げる というのがポイントです。生じる磁束の向きを定めた上で、誘導電流が流れる方向を求めましょう。
コイルを貫く磁束が変化すると、 電磁誘導 によりコイルに 誘導電流 が流れます。今回は、この 誘導電流の方向 がどう決まるかを レンツの法則 に従って解説します。