高校物理
5分で解ける!RL回路に関する問題
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練習の解説授業
自己誘導による起電力が発生
電流Iが増加 していることから、自己誘導により コイルに起電力が生じる ことがわかります。電流Iが右に向かって増加しようとするので、 コイルの起電力はその逆の左向き で、大きさは L×ΔI/Δt 。次の図のように整理できますね。
求めたいのは、ΔI/Δtが登場する関係式でした。したがって、 コイルの起電力L×ΔI/Δt が出てくる等式をつくりましょう。 キルヒホッフの第2法則「閉回路で部品の電圧降下をぐるっと一回り足すと0になる」 を考えます。
電圧降下の和の式をつくるときは、上図のように 回路図の電池と抵抗に、電位差の大小を不等号で書き込んでおく のがコツです。ぐるっと一回りするときの向きと不等号の向きが一致するときはプラス、逆向きのときはマイナスとすると、
+RI+(L×ΔI/Δt)-V=0
と立式できます。
接線の傾きΔI/Δtに注目
スイッチを入れた瞬間は電流が流れないので、t=0のときI=0となります。つまり、グラフは 原点がスタートになる のですね。
さらに、t=0から時間tの値が大きくなると、電流Iの値は大きくなっていきます。ただし、一定の割合で大きくなるわけではありません。 グラフの接線の傾き(ΔI/Δt)に注目 すると、(1)の式 L×(ΔI/Δt)=V-RI より、 電流Iの値が大きくなるほど、グラフの接線の傾き(ΔI/Δt)は減少していく ことがわかります。最終的にt=∞のときには、接線の傾きは0となり、電流は一定の値を取るようになります。
十分に時間が経過(t=∞)したときの電流の一定値をI0とすると、
L×0=V-RI0
より、 I0=V/R となります。したがって、下のようなグラフを描きましょう。
抵抗値Rの抵抗と、自己インダクタンスLのコイルを直列につないだRL回路の問題ですね。 コイルを流れる電流Iの時間変化に注目 して解いていきましょう。