高校物理
5分でわかる!ブラッグの条件
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この動画の要点まとめ
ポイント
ブラッグの条件
これでわかる!
ポイントの解説授業
格子面で反射する波が干渉
具体例をもとに考えていきましょう。原子が並んでいる結晶があります。
このような結晶構造で、原子を通る面は 格子面 、あるいは 原子面 と呼ばれます。格子面に対して波長λで進む電子を入射させると、波特有の現象である 干渉 が確認できるのです。
距離差は2dsinθ
格子面に電子を入射させたときに干渉が起きるのは、 粒子の波動性 によるものと考えると、うまく説明ができます。電子が入射したときに格子面となす角をθとすると、波の性質から反射するときに格子面となす角もθとなりますね。
格子面同士の間隔はdだとします。このとき、波の干渉を考える際は 距離の差 に注目するのでしたね。上の面の入射した点から下の面の入射波に対して垂線をひくと、斜辺d、角θの直角三角形ができます。入射波の距離差は、まさにこの直角三角形の高さとなるので、dsinθだと求められます。反射波も、同様にdsinθの差が生じていることから、上の波と下の波では 2dsinθの距離差 が生じています。
この距離の差 2dsinθ が、 半波長の偶数倍 であれば強め合い、 半波長の奇数倍 であれば弱め合うことになるのです。
距離の差が0になることはないのでnは0を除くことに注意しましょう。この格子面における干渉の条件式を ブラッグの反射条件 と言います。式を暗記するのではなく、2つの波の距離差から自分で式を導けるようにしておきましょう。
電子のような粒子は、 粒であるだけでなく、波の性質もあわせもつ のでしたね。粒子の波動性を確認する実験の1つに、 波の干渉の性質 を利用した実験があります。