高校物理
5分でわかる!質量とエネルギーの等価関係
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この動画の要点まとめ
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質量とエネルギーの等価関係
これでわかる!
ポイントの解説授業
反応前後の質量が一致しない!?
まずは下の原子核反応の式を見てください。
ウランに中性子を当てたところ、原子核反応によってバリウムとクリプトンと3つの中性子が発生しました。反応前後の原子番号Zと質量数Aに変化はありませんね。
しかし、 反応前後の質量 に注目してみると、意外な結果が現れます。反応前の質量の合計をm1[kg]、反応後の質量の合計をm2[kg]としましょう。すると、実はこの核反応では質量が一致せず、m1>m2となり、 反応後に質量が減ってしまう のです。
減った質量がエネルギーになる
では減った質量はどこにいったのでしょうか?実は、この核反応では、反応後に莫大なエネルギーが生まれるのです。
核反応で生まれたエネルギーをE、反応による質量の減少をm1−m2=mとするとき、エネルギーEと質量mの間に次の関係式が成り立つことを、アインシュタインは示しました。
原子核反応によって生まれたエネルギーEが、質量mに光速cの2乗をかけたものになる と示したのです。これを 質量とエネルギーの等価関係 と言います。 減った質量がすべてエネルギーに変化するので、根本的に質量とエネルギーは同じ価値を持つことを表している のですね。
光速cは3.0×108[m/s]という大きな値です。光速を2乗すると非常に大きい値となるため、質量の変化が微量でも 発生するエネルギーは桁違いに大きい ということがわかりますね。
いよいよ、 「質量とエネルギーは同等である」 とするアインシュタインの理論を解説していきたいと思います。