5分でわかる!炎色反応とは
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突然ですが、みなさんは 花火 を見たことがあるでしょうか?
花火では、赤や黄、緑といった様々な色の光が発生し、夜空を彩ります。
しかし、みなさんは、これらの色がどのようにして発生しているか、知っていますか?
実はこの現象に深く関係しているのが、 「炎色反応」 という化学反応です。
今回は、炎色反応について、学習していきましょう。
炎色反応は、特定の元素+炎⇒特有の色
それでは、炎色反応について、学習していきましょう。
まず、言葉の意味から確認しておきます。
炎色反応とは、「炎の色の反応」と書きますよね。
その名の通り、 「特定の元素を炎にいれると、特定の色を示す」 というです。
実際にどのように反応を観察するのか、確認していきましょう。
まず、ガスバーナーを用意します。
そのガスバーナーで炎を発生させ、炎が青色になるように酸素の量を調節します。
その後、その炎の中に 特定の元素が含まれる溶液 を入れてみましょう。
すると、下の図のように、溶液を反応させたところから、 炎の色が赤色や黄色に変わる のです。
これが 「炎色反応」 というものです。
ちなみに、炎の中に溶液を入れるためには、棒のようなものを使う必要がありますね。
このときに使うのが、 「白金線」 というものです。
白金は、プラチナとも呼ばれるます。
プラチナといえば、指輪等に使われる金属で、化学反応を起こしにくいことで有名です。
そのため、余計な化学反応を起こさないので、炎色反応を邪魔しないわけですね。
炎色反応は、元素ごとに色が異なる
さて、炎色反応で現れる炎の色は、溶液に含まれる元素の種類によって変わります。
「どの元素がどの色の炎を発生させるのか」 がとても重要なので、順番に確認していきましょう。
まず、溶液にLi(リチウム)が含まれていた場合を考えます。
下の図を見てください。
このとき、赤色の炎が発生しています。
他の元素の場合を、順番に確認していくと、元素と色の関係は次のようになります。
Li(リチウム) 赤色
Na(ナトリウム) 黄色
K(カリウム) 紫色
Cu(銅) 青緑色
Ba(バリウム) 黄緑色
Ca(カルシウム) 橙色
Sr(ストロンチウム) 紅色
みなさんが覚えるのは、この7つです。
しかし、聞き慣れない元素が多く、覚えるのは大変そうですよね。
実は、これらを簡単に覚えられる語呂合わせがあるのです。
炎色反応の覚え方は、『リアカー無きK村で、動力に馬力借ろうとするも、くれない』
炎色反応の覚え方は、次の語呂合わせです。
『リアカー無きK村で、動力に馬力借ろうとするも、くれない』
イメージとしては、「リアカーがない村で馬を借りようとしたけど、借りることが出来なかった」というような内容ですね。
さぁ、この語呂合わせの「どこに元素の名前と色が隠れているか」を確認していきましょう。
リアカー Li(赤)
無き Na(黄)
K村で K(紫)
動力に Cu(青緑)
馬力 Ba(黄緑)
借ろうと Ca(橙)
するも、くれない Sr(紅)
この中だと、Ca(橙)が少し難しいかもしれませんね。
「橙」は 「橙赤色(とうせきしょく)」 のように、「とう」と読みます。
ですから、「借ろうと」と覚えましょう。
また、「Cu(青緑)」と「Ba(黄緑)」が、どちらも緑でややこしいかもしれません。
そんなときは、 「きゅうり(Cu)は青緑」 と覚えておきましょう。
きゅうりの外側が濃い青緑色になっているイメージですね。
さぁ、みなさんは、元素と色の関係について、覚えることができたでしょうか?
最後に、この実験の目的についても解説しておきます。
冒頭で紹介したように、花火は炎色反応を利用して、様々な色の炎を発生させています。
しかし、化学において大事なのは、 「炎色反応によって、その物質に含まれる元素がわかる」 ということなのです。
みなさんの目の前に未知の物質があるとしましょう。
「これは何でできているのか」を調べるために用いるのが、炎色反応という方法なのです。
今回のテーマは、「炎色反応」です。