5分でわかる!イオン式とイオンの価数
- ポイント
- ポイント
- 練習
この動画の要点まとめ
ポイント
みなさんは、スポーツドリンクを飲んだことはありますか?
スポーツドリンクのラベルなどを見てみると、様々なイオンを含んでいることがわかります。
イオンにはどのような種類・分類があるのか、考えていきましょう。
ナトリウム原子が電子を1つ放出して、ナトリウムイオンになる
図には、Na原子が書かれています。
このNa原子がイオンになると、図の右側のように変化します。
どこが変わったか、わかりますか?
Na原子には3つの電子殻があります。
これらのうち、最も外側の電子殻には1つの電子が含まれていますね。
この電子が外に出ることによって、イオンができるわけです。
ナトリウムのイオン全体がカッコで囲まれていますね。
その右上に「+」と書かれているのがわかりますか?
これは、「電子を失って、プラスの電気を帯びた」ということを表しています。
それを表したのが、「Na+」というわけです。
ちなみに、電子は 「e-」 と表します。
電子を表す英単語「electron」の「e」をとっているわけです。
ここで一つ疑問が出てきます。
出て行く電子はどうして1個だけなのでしょうか?
実はこれにはルールがあります。
電子配置に注目してみましょう。
Na+の電子配置が、Neの電子配置と同じになっているのがわかりますか?
希ガスの電子配置は非常に安定 しています。
ですから、NaもNeと同じ状態になろうとするのです。
この状態を 「Ne型の電子配置」 ということもあります。
塩素原子が電子を1つ受け取って、塩化物イオンになる
次に、Cl(塩素)の場合を見てみましょう。
Clの場合も、最も外側の電子殻に注目しましょう。
この電子殻には7個の電子が入っています。
右上のところに、もう一つ電子が入るのをイメージできますか?
ここに電子が入ると、図の右のようになります。
最も外側の電子殻に8個の電子が入ります。
この電子配置に見覚えはありますか?
これはAr(アルゴン)の電子配置です。
Cl-の電子配置が、Arの電子配置と同じになっているわけです。
Arといえば、こちらも希ガスでしたね。
やはり、Clも希ガスと同じ電子配置になろうとするわけですね。
この電子配置を、 「Ar型の電子配置」 といいます。
「イオン式」とはイオンを表す式
以上の内容を確認しつつ、ポイントを学んでいきます。
「Na+」や「Cl-」はイオンを表しています。
このように、イオンを表す式のことを、 「イオン式」 といいます。
「イオンの価数」とはイオンになるときに出入りする電子の数
また、イオンができるときには、電子が出入りしています。
このときに、出入りする電子の数を 「イオンの価数」 といいます。
今回のテーマは、「イオン式とイオンの価数」です。