5分で解ける!電子式に関する問題
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この動画の問題と解説
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解説
電子式で結合を表すポイントは、「不対電子」
① NH3です。
まずは、結合する前のH(水素)とN(窒素)を電子式で表してみましょう。
Hには、最外殻電子が1つあります。
ですから、Hの電子式には、1つの点を書くことになります。
点が1つだけですから、その場所にこだわる必要がありません。
それに対して、Nには、最外殻電子が5つあります。
このときに電子を配置していくと、上⇒下⇒右⇒左ときて、5つ目で困りますね。
5つ目は、もう一度上に配置され、電子のペアができるのです。
1ペア(2個)の電子からなる「単結合」
次に、結合の仕方を考えていきます。
そのときに重要なのは、ペアになっていない不対電子でした。
不対電子が原子の「手」のイメージなので、これが結合にかかわってくるのです。
Hの不対電子は、1つだけです。
Hには、1本の手があります。
Nの不対電子は、右・下・左の3つです。
Nには、3本の手があるということですね。
これで、結合について考える準備ができました。
あとは、どのように手をつなぐのか、イメージできますか?
Nは3本の手を使って、3つのHそれぞれと手をつなぎます。
すると、答えは次のようになります。
それぞれの結合に使われている電子は、1ペア(2個)です。
このような結合を、 「単結合」 といいましたね。
ちなみに、今回はNの右・下・左にHを置いていますが、下のHを上にもってきているような場合も正解です。
2ペア(4個)の電子からなる「二重結合」
次に②O2です。
まずは、結合する前のO(酸素)を電子式で表してみましょう。
Oには、最外殻電子が6つあります。
このうち、4つはペアになり、残り2つが不対電子となっています。
つまり、Oには2本の手があります。
ですから、Oは、お互いに2本の手を差し出して結合します。
ちなみに、このように、2ペア(4個)の電子からできている結合を、 二重結合 というのでした。
3ペア(6個)の電子からなる「三重結合」
最後に③N2です。
まずは、結合する前のN(窒素)を電子式で表してみましょう。
Nには、最外殻電子が5つあります。
このうち、2つはペアになり、残り3つが不対電子となっています。
つまり、Nには3本の手があるイメージです。
ですから、Oは、お互いに3本の手を差し出して結合します。
ちなみに、このように、3ペア(6個)の電子からできている結合を、 三重結合 というのでした。
練習問題を解いていきます。
今回の問題は、分子を電子式で表す問題です。
電子式 とは、元素記号のまわりに最外殻電子を点で表したものでした。
これを使うことによって、結合の様子がわかりやすくなるのでしたね。