5分でわかる!構造式とは
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この動画の要点まとめ
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これまで分子式や電子式など、結合の表し方を学んできました。
今回の「構造式」も表し方の一つです。
一つ一つ確認していきましょう。
構成する原子の種類と数を表す「分子式」
まず、図には、 「分子式」 が表されています。
左から順に、「H2」、「CO2」、「N2」とありますね。
分子式とは、分子を構成する原子の種類や数を表したものです。
例えば、「H2」なら、原子の種類が「H」、その数が「2」だとわかりますね。
しかし、これだけの情報では、 原子がどのように結びついているのかわかりません。
最外殻電子を点で表した「電子式」
そこで生み出されたのが、 「電子式」 です。
電子式とは、元素記号のまわりに、最外殻電子を点で表したものです。
これによって、わざわざ絵をかかなくても、結合の様子を表すことができるようになりました。
しかし、この電子式では、結合に関与していない電子まで表されています。
例えば、図の「O C O」には、いくつもの電子のペアが書かれています。
このうち、結合をつくっているのは、四角で囲まれた2ペア×2です。
これらは、共有結合に使われている電子対なので、 「共有電子対」 と呼ばれます。
それに対して、他のペアは、結合には関係していませんね。
このようなペアを、 「非共有電子対」 といいます。
非共有電子対まで書き表すのは、少し面倒ですよね。
結合の様子を線で表した「構造式」
そこで、新たな表し方が生み出されました。
それが、一番下の列の 「構造式」 です。
みなさんは、電子式と構造式の違いがわかりますか?
構造式では、非共有電子対が省略されています。
また、電子式では電子を点で表していましたが、構造式では共有電子対を線で表していますね。
このように、 共有電子対の1組(:)が1本の線(―)で表した式 を構造式といいます。
ちなみに、「H-H」には、線が一本引かれています。
これは、 「単結合」 を表しています。
同様に、「O=C=O」の間の二重線は、 「二重結合」 です。
そして、「N≡N」の間の三重線は、 「三重結合」 ですね。
このように、結合の仕方がすぐにわかるのが、構造式のメリットです。
構造式は、高校化学で非常によく用いられる表し方です。
この機会にきっちりと理解しておきましょう。
今回のテーマは、 「構造式」 です。