5分で解ける!物質の変化(テスト1、第2問)に関する問題
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この動画の問題と解説
問題
解説
同位体に関する問題を解いてみましょう。
「○○分子は何種類?」と聞かれたら、同位体の組合せに注目
まずは、(1)です。
この問題では、 塩素分子が何種類あるか を聞かれていますね。
塩素分子といえば、 分子式はCl2 です。
つまり、Clが2つくっついているということですね。
ここで疑問がでてきます。
「同じClでできているのだから、塩素分子も1種類しかない」と思いませんでしたか?
ここでヒントになるのが問題文です。
「35Clと37Clの2種類の同位体が存在」 と書かれていますね。
つまり、 Clの質量数の組み合わせによって、何種類かの塩素分子ができる のです。
試しに書き出してみましょう。
35 Cl- 35 Cl
35 Cl- 37 Cl
37 Cl- 37 Cl
ちなみに、以下の2つは、同じ物質を指しています。
2回数えないようにしましょう。
37 Cl- 35 Cl
35 Cl- 37 Cl
以上より、答えは、 「3種類」 です。
同位体の存在比がわかれば原子量がわかる、原子量がわかれば同位体の存在比がわかる
(2)は、37Clの存在比を求める問題です。
一見難しい問題に見えますね。
しかし、この問題も、これまでに学習した内容を使って、解くことができます。
ポイントは、問題文の 「原子量は35.5」 というところです。
みなさんは、原子量の求め方を覚えていますか?
各同位体について、 「質量」×「割合(存在比)」 で求めるのでしたね。
例えば、炭素の原子量は、次のように求めました。
「炭素の原子量」
=12Cの相対質量×12Cの割合+13Cの相対質量×13Cの割合
この場合は、「質量数」と「存在比」がわかっていて、そこから「原子量」を求めました。
さて、今回の問題は、 「質量数」と「原子量」がわかっていて、そこから「存在比」を求める ものです。
まずは、「原子量」と「質量数」、「存在比」が出てくる式を立てましょう。
「塩素の原子量」
=35Cl×35Clの割合+37Clの相対質量×37Clの割合…(※)
次に、計算に使う数値を整理しましょう。
質量数については、35Clが 35 、37Clが 37 です。
問題は存在比ですね。
求める 37Clの存在比をx% (0 < x < 100)としましょう。
Clの同位体は2種類だけなので、35Clと35Clを足すと100%になります。
ですから、35Clの存在比は、 100-x% となります。
あとは、(※)の式に代入しましょう。
35.5=35×x/100+37×(100-x)/100
最後に、式を展開して、整理すると、次のようになります。
37x+3500-35x=3550
x=25%
よって、答えは、 25% となります。
演習2です。