5分でわかる!過不足の計算1
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この動画の要点まとめ
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前回は、化学反応の量的関係について学習してきました。
化学反応式の係数に注目すれば、物質量や質量、気体の体積などがわかる のでしたね。
しかし、化学反応は必ずしも、ぴったりと反応しきるわけではありません。
例えば、片方の物質が多すぎたり、少なすぎたりすると、反応はどのようになるでしょうか?
今回は、 過不足がある場合の計算 について、学習していきましょう。
化学反応において過不足がある場合、「不足する方」の物質を基準にする
Q.マグネシウム1molと塩酸1molの反応は?
みなさんは、この文章を見て、どのようなイメージをもちましたか?
「1mol同士なのだから、ぴったりと反応する」と考えた人はいませんか?
実は、そうではありません。
まず、化学反応式から考えていきましょう。
マグネシウムと塩酸を反応させると、以下のような化学反応式になります。
Mg+2HCl→MgCl2+H2
係数の比を考えてみましょう。
Mg:HCl:MgCl2:H2=1:2:1:1
この比は、係数の比であると同時に、物質量の比でもありました。
ということは、 MgとHClが1:2の物質量の比で反応する わけです。
その場合、次の2つのパターンが考えられます。
Mg 1mol HCl 2mol
Mg 0.5mol HCl 1mol
これらのうち、一方が正解で、もう一方が間違いです。
どちらが正解か、わかりますか?
まず、「Mg 1mol HCl 2mol」の場合をイメージしてみましょう。
「HCl 2mol」とありますが、この問題では、HClは1molしかありません。
それになのに、2molも反応しているのはおかしいですよね。
したがって、「Mg 1mol HCl 2mol」は 間違い です。
ということは、「Mg 0.5mol HCl 1mol」が 正しい わけですね。
HClが先に無くなってしまうため、Mgの一部が余るというわけです。
以上の内容を整理しましょう。
化学反応において過不足がある場合、 「不足する方」の物質を基準にする のです。
この考え方はとても重要です。
しっかりとおさえておきましょう。
今回のテーマは、「過不足の計算」です。