5分でわかる!中和滴定の器具
- ポイント
- ポイント
- 練習
この動画の要点まとめ
ポイント
みなさんは、 中和 の仕組みについて、学習してきました。
酸と塩基を反応させ、中性の水溶液をつくることができるのでしたね。
中和を利用すると、 酸や塩基の濃度を計算で求める ことができます。
この方法を 「中和滴定」 といいます。
ただし、中和滴定を行うためには、正確に実験を行わなければいけません。
今回はその方法について、学習していきましょう。
実験の流れについて理解するために、まずは使用する器具を紹介します。
ホールピペットは、一定体積の液体をはかり取る実験器具
1つ目の実験器具は、 ホールピペット です。
みなさんは、この器具を見たことがありますか?
使い方としては、ホールピペットの下を液体にひたし、上から吸い上げます。
すると、下から液体が満たされていき、液体をはかり取ることができます。
ポイントは、 標線 と呼ばれる目盛りが一つだけついていることです。
つまり、ホールピペットは、 一定体積の液体をはかり取る 実験器具なのです。
ちなみに、ホールピペットとよく似た実験器具に、 駒込ピペット があります。
ホールピペットには 一つ だけ、駒込ピペットいは いくつか の目盛りがついています。
駒込ピペットは、手軽に液体をはかりとることができますが、あまり正確ではありません。
そのため、中和滴定においては、 正確に体積をはかりとることができるホールピペット を用いるのです。
また、ホールピペットに液体を吸い上げるときには、口を使って吸い上げる方法があります。
ただし、有毒な液体をはかりとるとき、誤って口に入ってしまっては大変です。
そのため、手で操作して液体を吸い上げる方法もあります。
このときに用いる実験器具を、 安全ピペッター といいます。
こちらの名前も覚えておくとよいでしょう。
ビュレットは、滴下した液体の体積をはかる実験器具
2つ目の実験器具は、 ビュレット です。
こちらは、見慣れない実験器具ですね。
使い方を紹介しておきます。
まず、ビュレットの中に液体を注ぎ、その体積をはかります。
その後、下の方にあるコックを開くと、ぽたぽたと液体が垂れていきます。
好きなところでコックを閉じ、再び液体の体積をはかります。
すると、最初と最後の体積の差が、外に流れた液体の体積ということになります。
ちなみに、ビュレットの中の液体がぽたぽたと垂れることを、 滴下 といいます。
このように、ビュレットは、 滴下した液体の体積をはかる 実験器具なのです。
コニカルビーカーは、中の溶液を混ぜる実験器具
3つ目の実験器具は、 コニカルビーカー です。
これは、普通のビーカーとよく似ていますね。
しかし、よく見ると、 先がすぼんでいる のがわかりますか?
どうしてこのような形になっているのでしょうか。
化学の実験においては、中に入っている液体をかき混ぜるために、容器を振ることがあります。
そのとき、普通のビーカーだと、液体がこぼれてしまうかもしれませんよね。
しかし、コニカルビーカーは先がすぼんでいるため、中の液体が飛び散りにくいのです。
このように、コニカルビーカーは、 中の溶液を混ぜる ときに役立つのです。
今回のテーマは、「中和滴定の器具」です。