5分でわかる!酸化還元反応式のつくり方
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この動画の要点まとめ
ポイント
みなさんは、前回、半反応式の作り方について学習してきましたね。
O2+4e-→2O2-
これは 酸化剤 の半反応式です。
Cu→Cu2++2e-
こちらは 還元剤 の半反応式です。
この2つの半反応式をうまく組み合わせると、次のような式ができます。
2Cu+O2→2CuO
このように酸化と還元が同時に起こる式のことを、 「酸化還元反応式」 といいます。
それでは、実際に酸化還元反応式を立ててみましょう。
今回は、還元剤のH2O2と酸化剤のKMnO4を使います。
① 酸化剤・還元剤の半反応式をつくる
まずは、半反応式を立てるのがスタートです。
立て方は、前回の授業で学びましたね。
H2O2の半反応式は次の通りです。
H2O2→O2+2H++2e-
KMnO4の半反応式は次の通りです。
ただし、今回もKは反応に関わらないので、省略しています。
また、KMnO4は、硫酸で酸性にしておく必要があるので、H2SO4の H+ を加えておきます。
MnO4-+5e-+8H+→Mn2++4H2O
② 両辺を足し合わせて、e-を消去する
続いて、 電子 に注目しましょう。
H2O2の半反応式には、右辺に2つのe-があります。
MnO4-の半反応式には、左辺に5つのe-があります。
左辺同士、右辺同士を足し合わせてe-を消去したいのですが、e-の数が合いませんね。
そこで、H2O2の半反応式を 5倍 、MnO4-の半反応式を 2倍 して足し合わせます。
2MnO4-+5H2O2+6H+→2Mn2++5O2+8H2O
③ 省略されているイオンを補う
最後に省略されているイオンを補って完成です。
MnO4-の半反応式を立てるときに、 K+ と SO42- を省略しましたね。
これらを両辺に加えましょう。
2KMnO4+5H2O2+3H2SO4→2MnSO4+5O2+8H2O+K2SO4
このようにして、 酸化還元反応式 をつくることができました。
式の立て方を覚えておきましょう。
今回のテーマは、「酸化還元反応式の作り方」です。