5分でわかる!イオン化傾向と金属単体の反応性

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この動画の要点まとめ
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金属の反応性について、次のような表で整理していきます。

上の段には、金属の単体が並んでいますね。
みなさんは、並び方の規則性がわかりますか?
左から順に、 イオン化傾向が高い順 に並べられています。
ちなみに、水素は金属ではありませんが、重要なのでリストに入っています。

これらの金属に空気や水、酸を反応させると、どうなるでしょうか?
表では、 「○」が「反応する」 、 「×」が「反応しない」 ということを表しています。

まずは、上から2段目から見ていきます。
金属と空気の反応ですね。
金属と空気の反応について、Li~Naは○、Mg~Cuは○(酸化皮膜)、Hg~Auは×

リチウムLi~ナトリウムNaは、 空気と反応 します。
アルカリ金属・アルカリ土類金属は非常に反応性が高いです。
そのため、空気と速やかに反応するわけです。

マグネシウムMg~銅Cuは、空気とゆっくりと反応し、 酸化皮膜 を生じます。
表面に膜ができるイメージですね。

水銀Hg~金Auは、空気と反応しません。
先ほど紹介したように、Auでできたツタンカーメンのマスクなどは、全く錆びていませんでしたよね。
金属と水の反応について、Li~Naは○、Mgは熱水○、Al~Feは高温水蒸気○、Ni~Auは×

次に2段目です。
金属と水の反応について、見ていきましょう。

リチウムLi~ナトリウムNaは、 水と激しく反応 します。

マグネシウムMgは、 熱水と反応 します。

アルミニウムAl~鉄Feは、 高温水蒸気と反応 します。

ニッケルNi~金Auは、どのような状態の水とも反応しません。
金属と酸の反応について、Li~Pbは塩酸・希硫酸○、Cu~Agは硝酸・熱濃硫酸○、Pt・Auは王水○

最後に、3段目です。
金属と酸の反応を見ていきます。

リチウムLi~鉛Pbは、 塩酸や希硫酸と反応 して、水素を発生させます。
H2よりイオン化傾向が大きいものが反応するというイメージですね。

銅Cu~銀Agは、 硝酸や熱濃硫酸と反応 します。

白金Pt・金Auは、 王水と反応 することになっています。
王水とは、濃硝酸と濃塩酸を1:3の体積比で混ぜ合わせたものです。
王水は非常に強い酸なので、PtやAuまで溶かすことができるのです。
Al、Fe、Niは、濃硝酸には溶けない(不動態)

最後にもう一つ、大事なポイントがあります。
アルミニウムAl、鉄Fe、ニッケルNiは、濃硝酸と反応しません。
というのも、金属表面が一瞬で酸化されてしまい、中まで反応が進まないのです。
この状態を、 不動態 といいます。

金属の反応性について、表のイメージで整理しておきましょう。

今回のテーマは、「イオン化傾向と金属単体の反応性」です。