5分で解ける!物質の状態と平衡(テスト1、第1問)に関する問題
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この動画の問題と解説
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解説
演習1は、 状態変化と熱量 に関する問題です。
温度変化のグラフから、物質の状態変化が読み取れる
まずは、グラフの読み方から確認しておきましょう。
縦軸には 温度 、横軸には 熱量 がかかれています。
このグラフを見れば、 どれだけの熱量を加えれば何℃上昇するのか がわかります。
温度変化から状態変化を読み取る のがポイントになってきます。
物質の状態変化は、固体→固体と液体→液体→液体と気体→気体
(1)は、グラフのある区間における物質の状態を答える問題です。
物質を加熱すると、 固体→固体と液体→液体→液体と気体→気体 の順に変化していきます。
このグラフに当てはめて考えましょう。
まずは、 ①-② です。
①の状態では物質は、 すべて固体 です。
その後、②までは、少しずつ温度が上昇しています。
②のときに初めて融解が起こり、固体→液体に変化します。
よって、答えは、 ア 固体 です。
次に、 ④-⑤ です。
②-③区間で融解が進み、 固体と液体 が共存しています。
③に達したところで 全て液体 となり、③-④区間で液体の温度が上昇していきます。
そして、④-⑤区間では蒸発が進み、液体と気体の共存状態になっています。
よって、答えは、 オ 液体と気体 です。
状態変化は、温度が一定の区間で起こっている
(2)は、この物質の融解熱と蒸発熱の大きさを答える問題です。
状態変化に関わる熱は、物質1molあたりの値で表されるので単位は 〔J/mol〕 となります。
このグラフは1molの物質を加熱した時のものなので、読み取った値をそのまま答えればよいですね。
ポイントは、 状態変化は、温度が一定の区間で起こっている ということです。
それに対して、温度が上昇している区間では、熱量のほとんどは温度上昇に使われることになるのでした。
それでは、まず、 融解熱 から考えていきましょう。
融解が起こっているのは、温度が一定になっている ②-③区間 です。
その間に与えられた熱はb-a〔J〕となります。
よって、融解熱は b-a〔J/mol〕 です。
次に、 蒸発熱 を考えます。
蒸発が起こっているのは、温度が一定になっている ④-⑤区間 です。
その間に与えられた熱はd-c〔J〕となります。
よって、蒸発熱は d-c〔J/mol〕 です。
1℃上昇させるのに必要な熱量は、与えられた熱量÷温度の上昇分
(3)は、この物質の液体1molの温度を1℃上昇させるのに必要な熱を答える問題です。
注目するのは、 「液体1mol」 です。
「液体だけが存在している部分」は、 ③-④区間 ですね。
さて、③-④区間で1℃上昇させるための熱量はいくらでしょうか?
それは、「与えられた熱量÷温度の上昇分」で求めることができます。
この区間では、 c-b〔J〕 の熱が与えられ、温度は T3-T2〔℃〕 上昇しました。
よって、答えは、 (c-b)/(T3-T2)〔J〕 となります。
今回は確認テストです。
実際に問題を解いていきながら、これまでの内容を復習していきましょう。