高校化学
5分でわかる!気液平衡とは
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この動画の要点まとめ
ポイント
気液平衡とは
これでわかる!
ポイントの解説授業
気液平衡は難しい言葉なので、身近な例から考えていきます。
今、2つのビーカーを用意しました。
1つには 80℃のお湯 、もう1つには 10℃の水 が入っています。
お湯からは湯気が出るため、蒸発するのがイメージできますね。
しかし、実は、水でも蒸発が起こっているのです。
「蒸発が起こっているのに、体積が変わっていない」 というのは、どういう仕組みなのでしょうか?
この秘密について、詳しく見ていきましょう。
「気液平衡」とは、見かけ上、蒸発も凝縮も起こっていない状態
先ほどの水の様子を、次の図のように表しました。
密閉容器の中に、ある温度の水が入っています。
その上の空間には、 水蒸気 が存在していますね。
みなさんに注目して欲しいのは、 水と水蒸気の間の状態変化 です。
白色の矢印が 蒸発 を表しています。
水が水蒸気になっていることがわかりますね。
しかし、実は、同時に水蒸気も水になっています。
黒色の矢印が 凝縮 を表しているわけです。
図では、白色の矢印と黒色の矢印の本数が同じですね。
これは、 蒸発する分子の数と凝縮する分子の数が同じ であることを表しています。
イメージとしては、 「水の粒は減っているが、同時に、同じ数だけ増えている」 ということです。
それにより、 「状態変化は起こっているのに、見かけ上は分子の数が変わっていない」 という状態になっているわけです。
この状態のことを、 「気液平衡」 と呼びます。
気液平衡の考え方は、少しイメージしにくいですね。
しかし、 「見かけ上、蒸発も凝縮も起こっていない」 というポイントだけは覚えておきましょう。
今回のテーマは、「気液平衡」です。