5分でわかる!気体の状態方程式
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この動画の要点まとめ
ポイント
ボイル・シャルルの法則を言い換えると、PV/Tの値が一定
まずは、ボイル・シャルルの法則を思い出しましょう。
変化前・変化後の気体の圧力・体積・温度を使って、次の式で表すことができましたね。
P1V1/T1=P2V2/T2
そして、常にこの式が成り立つということは、 「PV/Tの値が一定である」 ということになります。
このルールを使って、新たな法則を導きだしましょう。
気体定数R=8.31×103〔Pa・L/(K・mol)〕
今回は、わかりやすくするために、 標準状態の気体 を考えましょう。
標準状態とは、「0℃(273K)・1気圧」の状態のことでしたね。
そして、標準状態の気体は、0℃(273K)・1気圧のとき、 1molの体積が22.4L でしたね。
この情報を、 PV/T に代入してみましょう。
ただし、1molの気体の体積を表すため、Vを小文字のvで表しておきます。
Pv/T=1.013×105〔Pa〕×22.4〔L〕/273〔K〕
= 8.31×103 〔Pa・L/(K・mol)〕
確かに、 Pv/Tの値は定数 になりましたね。
そして、この8.31×103という値を、 気体定数R と決めました。
8.31×103という値は、問題文などで与えられることが多いので、覚えなくてもかまいません。
しかし、 気体定数R というものがあることは、忘れないようにしましょう。
気体の状態方程式は、PV=nRT
ここからが本題です。
気体定数Rを使って、非常に便利な式をつくることができるのです。
Pv/T=R
分母Tを払うと、このようになりますね。
Pv=RT
ここで、この式は、1molの気体に関する式でした。
この関係を一般的なn〔mol〕で表すと、次のようになります。
PV=nRT
P:気圧〔Pa〕
V:体積〔L〕
n:物質量〔mol〕
R:気体定数(8.31×103)〔Pa・L/(K・mol)〕
T:温度〔K〕
この式を、 気体の状態方程式 と呼びます。
以上のように、気体の状態方程式を使うと、 気圧・体積・温度と物質量の関係 を求めることができます。
これまで何度も伝えてきたように、化学の世界で 「物質量mol」は非常に重要 です。
ということは、気圧・体積・温度と物質量をつなぐ 気体の状態方程式も重要 だと考えられますね。
この機会に、気体の状態方程式の意味を理解しておきましょう。
今回のテーマは、「気体の状態方程式」です。