5分でわかる!冷却曲線
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この動画の要点まとめ
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前回は、凝固点降下について学習しました。
溶液の凝固点は、純溶媒の凝固点よりも下がることになります。
凝固点降下 の様子をグラフで見てみましょう。
冷却時間と温度の関係を表した冷却曲線
グラフの縦軸は温度、横軸は冷却時間を表しています。
つまり、純溶媒や溶液を冷やしていったとき、どのように温度が変化するかをまとめたものです。
このような曲線のことを、 冷却曲線 といいます。
「過冷却」とは、液体の状態を保ったまま、温度が凝固点よりも下がる現象
まずは、 純溶媒 について、グラフの意味を読みとっていきましょう。
上の方にある、薄いグレーの曲線を見てください。
純溶媒を冷やしていくと、一時的に温度が下がります。
その後、少し温度が上昇して、一定の温度で安定しています。
この時点では、固体と液体が共存しているわけです。
この温度が水の 凝固点 です。
その後、全部固体になった時点で、再び温度が下がっていきます。
注目して欲しいのは、凝固が始まる前に 温度が凝固点より低くなった区間 です。
このように、 液体の状態を保ったまま、温度が凝固点よりも下がる現象 を、 過冷却 といいます。
溶液の凝固点は、純溶媒の凝固点よりも低くなる(凝固点降下)
次に、溶液について、グラフを見ていきましょう。
黒色の曲線ですね。
溶液の場合も、一時的に温度が下がった後、少し温度が上がります。
そして、少しずつ温度が下がりはじめ、最後には急激に変化しています。
こちらも純溶媒と同様に、 過冷却 の状態を経て凝固していきます。
ただ、凝固している最中もグラフが斜めになり、温度が変化していますね。
溶液の凝固点は、この斜めの直線を伸ばしてグラフの縦軸とぶつかった点で測ります。
溶液の凝固点は、純溶媒の凝固点よりも低くなっています ね。
確かに、 凝固点降下が起こっている ことがわかります。
また、純溶媒と溶液の凝固点の差( ⊿tf )を、 凝固点降下度 と呼びます。
冷却曲線においては、過冷却という現象を押さえておきましょう。
今回のテーマは、「冷却曲線」です。