5分でわかる!原子半径と単位格子の一辺の長さ
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この動画の要点まとめ
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私たちの身のまわりには、様々な性質の金属があります。
金属結晶の構造について学習してきましょう。
体心立方格子は、立方体の中心に原子の中心がある
ある金属結晶を非常に細かく切り分けると、図のような構造が現れます。
この立方体のことを、 単位格子 といいます。
単位格子が繰り返されることによって、金属結晶ができているわけですね。
また、単位格子の中には球が詰まっています。
こちらは 金属原子 を表しています。
私たちは、金属原子がどのように詰まっているかという点に注目して、金属結晶を分類しています。
図の単位格子においては、立方体の中心に原子の中心がありますね。
これが金属結晶を分類するときのポイントになるのです。
今回の構造は、立方 体 の中 心 に原子の中心があるという意味で、 体心立方格子 と呼ばれます。
体心立方格子の構造について、詳しく見ていきましょう。
体心立方格子においては、r=√3a/4
金属結晶においては、よく計算問題が出題されます。
その際に重要なのが、 単位格子の1辺の長さa と 原子半径r です。
体心立方格子について、rとaの関係を求めてみましょう。
rとaの関係を式で表すためには、どこかの平面に注目する必要があります。
まず、立方体の上の面の対角線に沿って、立方体を割ってみましょう。
すると、図のような長方形が得られます。
この長方形は、縦a、横√2aの長さになっています。
対角線の長さは、三平方の定理より、 √3a ですよね。
この長さを別の方法で表してみましょう。
対角線上で原子がぴったりと接していますね。
原子の半径をrとすると、対角線の長さは 4r になります。
したがって、√3aと4rは、同じ長さを表しているのですね。
よって、 √3a=4r という式が導かれます。
この式を変形すると、次のようになります。
r=√3a/4
この関係式については、いつでも求められるようにしておきましょう。
体心立方格子の配位数は8
体心立方格子については、もう1つ覚えて欲しい事柄があります。
立方体の中心にある原子に注目しましょう。
この原子は、周囲の8つの原子と接しています。
このように、原子が接している原子の数を、 配位数 といいます。
体心立方格子の場合、配位数は 8 になりますね。
体心立方格子について、aとrの関係や配位数を覚えておきましょう。
今回のテーマは、体心立方格子の「原子半径と単位格子の1辺の長さ」です。