高校化学
5分でわかる!ヘスの法則
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この動画の要点まとめ
ポイント
ヘスの法則
これでわかる!
ポイントの解説授業
みなさんは、 反応熱の計算方法 について学習してきましたね。
反応熱に関しては、面白いルールがあります。
詳しく見ていきましょう。
みなさんは、 塩酸と水酸化ナトリウム水溶液の中和 を知っていますね。
今回は、この中和反応をいろいろな手順で試してみましょう。
このように、反応を行うときの順番のことを 反応経路 といいます。
反応経路①は、溶解のあとに中和
それではまず、 反応経路① です。
水酸化ナトリウムの固体を水に 溶解 させ、水酸化ナトリウム水溶液をつくります。
このときには、 溶解熱 という熱が発生しましたね。
そのときの反応を表したのが、1つ目の熱化学方程式です。
次に、出来上がった水酸化ナトリウム水溶液を、塩酸と 中和 させます。
このときには、 中和熱 という熱が発生しました。
この反応を表したのが、2つ目の熱化学方程式です。
以上の2つの反応により、44.5+56.5= 101kJ/mol の熱が発生します。
反応経路②は、溶解と中和が同時
続いて、 反応経路② について考えましょう。
今度は、塩酸に直接、固体の水酸化ナトリウムを溶かします。
その反応を熱化学方程式で表すと、次のようになります。
この方法では、 溶解熱と中和熱が同時に発生 しています。
発生した熱量は、 101kJ/mol になっていますね。
ヘスの法則では、反応熱は反応の経路によらない
ここで、みなさんは気づきましたか?
反応経路①と反応経路②で、 発生した熱量は同じ になっています。
このように、反応熱は、 反応の経路によらず、反応の初めと終わりの状態で決まります。
このことを、 「ヘスの法則(総熱量保存の法則)」 といいます。
反応熱は反応の経路によらない 、ということを押さえておきましょう。
今回のテーマは、「ヘスの法則」です。