高校化学
5分でわかる!ヘスの法則と熱化学方程式
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この動画の要点まとめ
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ヘスの法則と熱化学方程式
これでわかる!
ポイントの解説授業
前回は、ヘスの法則とエネルギー図を使って、反応熱を計算しました。
次に、 ヘスの法則 と 熱化学方程式 を使う方法を学んでいきましょう。
熱化学方程式から不要な物質を取り除く
次のように、3つの熱化学方程式があります。
①の式は、黒鉛⇒二酸化炭素の反応を表しています。
②の式は、一酸化炭素⇒二酸化炭素の反応です。
③の式は、黒鉛⇒一酸化炭素の反応ですね。
この3つの式を使って、③のQの熱量を求めましょう。
熱化学方程式とヘスの法則を利用するときには、ポイントがあります。
反応熱は、 熱化学方程式から不要な物質を消去する ことで、求められるのです。
不要な物質を取り除くには、式の引き算
今回の場合、③の式には二酸化炭素がありませんね。
この 二酸化炭素が不要な物質 ということになります。
それでは、どのように計算すれば、二酸化炭素を取り除くことができるでしょうか。
二酸化炭素は、①と②の式の右辺にあります。
ということは、 ①-②という式の引き算 をすれば、二酸化炭素を取り除けることがわかります。
すると、計算結果は、次のようになります。
C(黒鉛)-CO(気)+1/2O2(気)=111kJ
CO(気)が「-」になっているため、右辺に移項しましょう。
C(黒鉛)+1/2O2(気)=CO(気)+111kJ
さて、この式をよく見てください。
③の式と同じ形になっていることがわかりますか?
ということは、Qは、 111kJ となります。
このように、 熱化学方程式から不要な物質を消去する ことで、反応熱を求めることができるのです。
今回のテーマは、「ヘスの法則と熱化学方程式」です。