5分でわかる!反応速度式の求め方
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この動画の要点まとめ
ポイント
みなさんは、反応速度式について学習してきました。
たとえば、H2,I2の反応は、次のような式で表されましたね。
v=k[H2][I2]
今回は実際の数値を使って、反応速度式を表してみましょう。
少し難しい内容になるので、しっかりとしくみを理解するのが重要です。
反応速度式を求めるときには、濃度の次数に注目
今回は、 aA+bB→cC という反応について考えます。
Aの濃度を [A] 、Bの濃度を [B] 、反応速度を v としましょう。
これらを表にまとめると、次のようになります。
この表から、反応速度式を作りましょう。
そのときに考えるのは、次のような式です。
v=k[A]x[B]y
反応速度定数をkとして、xとyの値を考えていきます。
あとは、[A]や[B]とvの関係から、xやyを求めればよいことになります。
実験①~③のうちの2つを比較 しながら考えていきましょう。
それでは、どれとどれに注目するのがいいでしょうか?
たとえば、[A]に関する情報を調べるときには、[A]以外の条件を変えないようにすることが大事です。
たとえば、[A]と[B]がともに変化して、vも変わったとします。
このような場合には、[A]と[B]のどちらの影響でvが変わったのかわかりませんよね。
そのため、[A]の次数を求めるときには、[B]が変わらないようにするのがポイントです。
[A]の次数を決めるときは、[A]とvの変化に注目
まずは、 [A]の次数 を決めましょう。
[B]が変わらないように、 実験②と③ を比較します。
②⇒③の変化 では、 [A]が2倍 になっており、[B]は同じです。
また、 vは2倍 になっています。
つまり、 [A]を2倍にすると、vも2倍になる という関係があることになります。
[A]が増加する割合とvが増加する割合がちょうど等しくなっているわけです。
このような場合には、 [A]の次数は1 と考えます。
[B]の次数を決めるときは、[B]とvの変化に注目
次に、 [B]の次数 を求めます。
実験①と② を見比べましょう。
②⇒①の変化 では、[A]は同じですが、 [B]は2倍 になっています。
また、 vは4倍 です。
つまり、 [B]を2倍にすると、vは4倍になる という関係があることになります。
4は2の2乗なので、このような場合には、 [B]の次数は2 と考えます。
以上より、求める反応速度式は、次のようになります。
v=k[A][B]2
このように、 条件が変化した場合に、実験結果がどのように変わったか を比較するのがポイントです。
今回のテーマは、「反応速度式の求め方」です。