5分でわかる!活性化エネルギーとは
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この動画の要点まとめ
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みなさんは、反応速度について学習してきました。
その際によく登場したのは、 水素とヨウ素が反応してヨウ化水素が生じる反応 でした。
この反応が起こるためには、H-H間とI-I間の結合が切れた後に、H-I間でくっつくようなイメージになります。
このときに必要なエネルギーについて、学習していきましょう。
活性化状態とは、化学変化におけるエネルギーが高い中間状態
次の図は、 H2+I2→2HI の反応に関するエネルギーを表しています。
反応物H2+I2 が左下、 生成物2HI が右下にあります。
「H2+I2」に熱が加えられて、一時的にエネルギーが上がります。
その後、「2HI」の状態になると、元のエネルギーより下がって安定します。
つまり、反応では、エネルギーの高い中間状態を経由しているというわけですね。
この状態のことを、 活性化状態 といいます。
活性化エネルギーとは、反応物を活性化状態にするのに必要なエネルギー
そして、反応物を活性化状態にするには、エネルギーが必要です。
このエネルギーのことを、 活性化エネルギー といいます。
図では、反応物のエネルギーと、活性化状態の最高点との差のことですね。
結合エネルギー>活性化エネルギー
ちなみに、図の一番左上には、ばらばらの原子である「2H+2I」があります。
もし、「H2+I2」が「2H+2I」になる場合には、原子間の結合を完全に切る必要があります。
そのときに必要なエネルギーが 結合エネルギー でしたね。
図を見ればわかりますが、結合エネルギーはとても大きなエネルギーです。
今回の化学変化において、 結合エネルギー>活性化エネルギー となっているのは、なぜでしょうか?
この反応においては、H-H間とI-I間の結合が切れるのと同時に、H-I間の結合ができるイメージです。
ですから、 完全に切り離すよりも小さなエネルギー で反応が進むのですね。
反応熱は、反応物と生成物のエネルギーの差
また、反応物と生成物のエネルギーを比べてみましょう。
生成物の方がエネルギーが小さいのがわかりますか?
この差が 反応熱 を表しているのです。
活性化エネルギーについて、グラフのイメージで押さえておきましょう。
今回のテーマは、「反応速度と活性化エネルギー」です。