高校化学
5分でわかる!化学平衡と反応の速度
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この動画の要点まとめ
ポイント
化学平衡と反応の速度
これでわかる!
ポイントの解説授業
前回、「可逆反応」について学びましたね。
可逆反応とは、どちらの向きにも起こりうる反応のことでしたね。
たとえば、次のように表されます。
H2+I2⇄2HI
この反応において、水素の濃度[H2]・ヨウ素の濃度[I2]・ヨウ化水素の濃度[HI]の関係をグラフにすると、次のようになります。
[H2]・[I2]は、もともと高い状態です。
しかし、反応が進むにつれて下がっていき、ある濃度で一定になっていますね。
それに対して、[HI]は、もともと0です。
ただ、反応が進むにつれて上がっていき、ある濃度で一定になります。
一定の濃度でつりあっているようなイメージですね。
正反応の速度v1=逆反応の速度v2
これをわかりやすくするために、反応速度のグラフを見てみましょう。
正反応(右向きの反応)については、徐々に反応速度が下がっています。
それに対して、逆反応(左向きの反応)については、反応速度が上がっていきます。
そして、一定時間が経つと、 正反応の反応速度と逆反応の速度が等しい状態 になっています。
これを簡単な式で表すと、次のようになります。
正反応の速度v1=逆反応の速度v2
化学平衡とは、見かけ上何の反応も起こっていない状態
このとき、正反応と逆反応が同じ速度で起こっています。
つまり、全体として見てみると、 見かけ上何の反応も起こっていない ように見えます。
この状態を、 化学平衡の状態 といいます。
化学平衡の状態においても、化学反応は止まっていない
このように、化学平衡の状態においては、「反応が止まっている」ように見えます。
しかし、実際には2つの反応が同じ速度で起こっていて、結果として一定の状態を維持しています。
決して、 「化学反応が止まっている」というわけではない のです。
この点は誤解してしまう人が多いので、注意しておきましょう。
今回のテーマは、「化学平衡と反応の速度」です。