高校化学
5分で解ける!溶解平衡と沈殿生成に関する問題
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この動画の問題と解説
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解説
これでわかる!
練習の解説授業
こちらは溶解平衡に関する計算問題です。
塩化ナトリウム水溶液と硝酸銀水溶液を反応させて、 沈殿が生じるかどうか を問われています。
順番に考えていきましょう。
沈殿が生じるかどうかを答える問題では、各イオンの濃度の積と溶解度積に注目
沈殿が生じるかどうかを考えるためには、何を求めればよいかわかりますか?
そのためには、 イオンの濃度 が重要でした。
まずは、各イオンの濃度を求めていきましょう。
この実験では、塩化ナトリウム水溶液と硝酸銀水溶液を1.0mLずつ混ぜています。
溶液全体2.0mL として、モル濃度を計算しましょう。
まずは、 Cl-の濃度 です。
Cl-の物質量は、次のようになります。
4.0×10-7×1/1000=4.0×10-10
これだけのCl-が2.0mLに含まれるので、モル濃度は次のようになります。
4.0×10-10/0.002= 2.0×10-7mol/L
同様に、 Ag+の濃度 は 2.0×10-2mol/L となります。
次に、[Ag+][Cl-]を計算してみましょう。
[Ag+][Cl-]=4.0×10-9
[Ag+][Cl-]>Kspならば、沈殿が生じる
ここまできても、まだ終わりではありません。
最後に、 溶解度積と比べる ことによって、沈殿が生じるかどうかがわかるのでした。
[Ag+][Cl-]=4.0×10-9=40×10-10
Ksp=1.8×10-10
2つを比較すると、
[Ag+][Cl-]>Ksp
つまり、 イオン濃度の積が溶解度積よりも大きい ため、 沈殿が生成する ことになります。
練習問題を解いていきましょう。