5分でわかる!硫酸の種類と性質
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この動画の要点まとめ
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みなさんは、 H2SO4 という化学式を見たことがありますよね。
H2SO4はもちろん、 「硫酸」 です。
しかし、ひとくちに「硫酸」といっても、希硫酸・濃硫酸・熱濃硫酸などがありました。
これらの「硫酸」には、どのような違いがあるのでしょうか。
種類と性質を整理していきましょう。
希硫酸の性質は、濃硫酸を水に溶かして得る、強酸性、金属と反応して水素を発生
最初に紹介するのは、希硫酸です。
1つ目の性質として、濃硫酸を水に溶かすと、多量の熱を発して希硫酸が生じます。
ただし、このときには、必ず濃硫酸を水に入れてるようにしましょう。
もし、水を濃硫酸に入れると、濃硫酸が飛び散って非常に危険です。
2つ目の性質として、希硫酸は強酸性を示します。
こちらは、みなさんもよく知っている性質ですね。
3つ目の性質として、イオン化傾向が水素より大きい金属と反応して、水素を生じます。
こちらも有名な反応ですね。
濃硫酸の性質は、沸点が高くて不揮発性、中性・酸性気体の乾燥剤、脱水作用
次に紹介するのは、濃硫酸です。
1つ目の性質として、濃硫酸は沸点が高い不揮発性の酸です。
不揮発とは、常温で蒸発しないという意味です。
2つ目の性質として、濃硫酸は吸湿性が強い液体です。
そのため、濃硫酸は中性・酸性気体の乾燥剤としてよく使われています。
また、有機化合物と濃硫酸を反応させると、脱水作用を示します。
濃硫酸は水分子を吸収するため、H:O=2:1の割合で奪うことになります。
ちなみに、「乾燥」と「脱水」はよく似た言葉ですが、少し違いがあります。
「乾燥」とは、空気中などにある水分子そのものを吸収することを指します。
「脱水」とは、アルコールや糖類などの物質から、水素原子・酸素原子を引き抜いて、水ができることを指します。
もとから水があるのが「乾燥」、新たに水ができるのが「脱水」というイメージですね。
熱濃硫酸の性質は、強い酸化作用
熱濃硫酸は、強い酸化作用をもちます。
熱濃硫酸は銅や銀を酸化して、二酸化硫黄などを発生させる反応が有名です。
希硫酸・濃硫酸・熱濃硫酸の性質を整理しておきましょう。
今回のテーマは、「硫酸の種類と性質」です。