高校化学
5分でわかる!水酸化アルミニウムの性質
- ポイント
- ポイント
- 練習
この動画の要点まとめ
ポイント
水酸化アルミニウムの性質
これでわかる!
ポイントの解説授業
前回は、酸化アルミニウムAl2O3 の性質について学習しました。
それと似た物質に、水酸化アルミニウムAl(OH)3 があります。
水酸化アルミニウムの性質について、見ていきましょう。
水酸化アルミニウムは、両性水酸化物
まず、水酸化アルミニウムは、酸と反応します。
Al(OH)3+3HCl→AlCl3+3H2O
要するに、中和が起こっているわけです。
次に、水酸化アルミニウムは、強塩基とも反応します。
Al(OH)3+NaOH→Na〔Al(OH)4〕
このように、水酸化アルミニウムは、酸と強塩基の両方と反応するのです。
このような水酸化物を両性水酸化物といいます。
両性酸化物と合わせて覚えておきましょう。
水酸化アルミニウムは、多量の水酸化ナトリウム水溶液に再溶解する
水酸化アルミニウムに関しては、もう一つ面白い性質があります。
図の左のように、アルミニウムイオンAl3+が入った水溶液を用意しました。
この水溶液にNaOHを少量加えると、Al(OH)3 の沈殿が生じます。
さらに、多量のNaOHを加えると、なんとAl(OH)3が溶解し、溶液が透明になります。
このように、生じた沈殿が溶けることを、再溶解といいます。
水酸化アルミニウムは、多量のアンモニア水には再溶解しない
ちなみに、NaOHではなく、弱塩基であるアンモニアNH3 を用いた場合、Al(OH)3の沈殿は生じますが、再溶解は起こりません。
この違いは、物質に含まれる元素を見分けるときに、とても重要になってきます。
別の授業で詳しく解説していきます。
今回のテーマは、「水酸化アルミニウムの性質」です。