高校化学
5分でわかる!銀イオンの反応①
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この動画の要点まとめ
ポイント
銀イオンの性質①
これでわかる!
ポイントの解説授業
前回は、銀の単体・化合物について見てきました。
次に注目するのは、銀イオンです。
銀イオンといえば、金属のイオン化傾向のところで登場しましたよね。
硝酸銀水溶液に銅を入れると、イオン化傾向の違いから、銅が溶けて銀が析出します。
このように金属が析出することを、金属樹といいました。
今回は、銀イオンの性質について、詳しく見ていきましょう。
Ag++少量のNaOH⇒Ag2Oの褐色沈殿
試験管の中に、銀イオンAg+を含む溶液を用意しました。
この溶液の中に、少量の水酸化ナトリウム水溶液を加えてみます。
すると、酸化銀Ag2Oの褐色沈殿が生じます。
ここで戸惑った人がいるのではないでしょうか?
銅イオンや亜鉛イオンに少量のNaOHを加えると、Cu(OH)2やZn(OH)2が生じました。
銅や亜鉛の場合は水酸化物が発生していたわけです。
それに対して、銀の場合は、Ag2Oという酸化物になります。
「AgOH」とはならないことに要注意です。
Ag2O+多量のNaOH⇒再溶解しない
また、多量の水酸化ナトリウム水溶液を加えても、Ag2Oは再溶解しません。
Ag2O+多量のNH3⇒再溶解
一方、アンモニアNH3の場合はどうでしょうか?
銀イオンを含む水溶液に少量のアンモニア水を加えると、Ag2Oの褐色沈殿が生じます。
さらに、多量のNH3を加えると、沈殿が再溶解します。
そのときには、ジアンミン銀(Ⅰ)イオン[Ag(NH3)]+ が生じます。
銀イオンの反応について、整理しておきましょう。
今回のテーマは、「銀イオンの性質」です。