5分でわかる!有機化合物と無機化合物
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この動画の要点まとめ
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構成元素として炭素を含む有機物、それ以外の無機物
みなさんは、中学生のときに、有機物と無機物という言葉を聞いたことがあると思います。
有機物の例としては米、無機物の例としてはアルミ缶などをイメージするとわかりやすいですね。
中学校では、「燃焼させたときに二酸化炭素や水を発生させるのが有機物、それ以外が無機物」と学習したのではないかと思います。
ただし、有機物・無機物の定義・意味合いには、色々なものがあります。
現在の高校化学では、構成元素として炭素を含むものを有機物、それ以外の物質を無機物としています。
ヘキサンは有機化合物、塩化ナトリウムは無機化合物
今回からは、有機物のうち、複数の元素からなる有機化合物について、深く学習していきます。
まずは、有機化合物と無機化合物の違いについて、詳しく見ていきましょう。
有機化合物の ヘキサンC6H14 、無機化合物の 塩化ナトリウムNaCl を例に考えます。
それでは、表の上から順に確認していきましょう。
結合の種類は、有機化合物が共有結合、無機化合物がイオン結合
上から3段目には、「結合の種類」 があります。
ヘキサンの方は、非金属元素同士が結合し、共有結合を形成しています。
塩化ナトリウムの方は、金属元素と非金属元素が結合し、イオン結合となっています。
固体の状態は、有機化合物が分子結晶、無機化合物がイオン結晶
上から4段目は、「固体の状態」 です。
ヘキサンは分子結晶を作ります。
原子同士が分子を作り、それが集まって一つの固体となっているわけですね。
それに対して、塩化ナトリウムはイオン結晶です。
Na原子とCl原子がイオン結合によって、分子を作らずに固まっている状態のことでした。
有機化合物は水に溶けない、無機化合物は水に溶ける
上から5段目は、「溶解性(水)」 です。
ヘキサンや塩化ナトリウムが、水に溶けるかどうかを表しているわけです。
ヘキサンは、水に溶けにくい物質です。
油が水と混ざり合わないことは、皆さんも経験として知っていますよね。
それに対して、塩化ナトリウムは、水中で電離して溶解しましたね。
有機化合物は有機溶媒に溶ける、無機化合物は有機溶媒に溶けない
下から2段目には、「溶解性(有機溶媒)」 があります。
つまり、アルコールのような液体の有機化合物に溶けるかどうかを表しています。
ヘキサンは有機溶媒に溶けますが、塩化ナトリウムは溶けません。
水への溶解性とはちょうど逆になっているわけですね。
有機化合物は燃焼性あり、無機化合物は燃焼性なし
一番下には、「燃焼性」 があります。
ヘキサンはよく燃えますが、塩化ナトリウムは燃えません。
物が燃えるためには、酸素Oが炭素Cや水素Hと結びつく必要があります。
有機化合物には、この炭素Cや水素Hが多く含まれているのですね。
以上、有機化合物と無機化合物の違いを整理しておきましょう。
今回のテーマは、「有機化合物と無機化合物」です。