5分でわかる!有機化合物の結合・構造・特徴
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この動画の要点まとめ
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前回は、有機化合物と無機化合物の違いについて学習してきました。
次に有機化合物の性質について、見ていきましょう。
最初に注目するのは、炭素原子間の 「結合」 です。
炭素結合間の結合は、単結合・二重結合・三重結合
結合の種類には、大きく3種類あります。
まずは、次の図を見てください。
こちらは、有機化合物の結合のうち、炭素原子間の結合を取り出したものです。
炭素原子間には、1本の線が書かれていますね。
H-Hの結合と同じように、1組の電子を共有して結合しているわけです。
このような結合を、単結合といいました。
2つ目・3つ目の結合は、次のように表されます。
2本の線で結びついているのが二重結合です。
O=Oの結合のイメージです。
3本の線で結びついているのは三重結合です。
N≡Nの結合のイメージですね。
このように、炭素は様々な結合をしています。
ただし、すべてに共通しているのは、1つの炭素原子からは4本の線が伸びているという点です。
炭素原子間の距離は、単結合 > 二重結合 > 三重結合
炭素原子間の結合に関しては、原子間の距離も大事なポイントです。
原子間の距離が大きい順に、次のようになっています。
単結合 > 二重結合 > 三重結合
結合を表す線が増えれば増えるほど、原子間の距離が短くなるというわけです。
線が1本の時より、2本や3本のときの方が、原子が強く引き合っているというイメージですね。
有機化合物の構造は、鎖状構造か環状構造
次に、有機化合物の 「構造」 に注目していきます。
有機化合物の構造には、大きく二種類があります。
鎖状構造と環状構造の2つを見ていきましょう。
図の上は、鎖状構造を表しています。
鎖のように、炭素が一列に並んでいますね。
一方、図の下には、環状構造があります。
炭素が輪のようにつながっていますね。
有機化合物の特徴は、可燃性、融点・沸点が低い、水に溶けにくく、有機溶媒には溶ける
最後に、有機化合物の 「特徴」 を紹介します。
紹介する特徴は3つです。
①可燃性
有機化合物には炭素C,水素Hが多く含まれます。
このため、有機化合物の中には、燃焼しやすい物質が多く存在します。
また、燃焼によって、二酸化炭素CO2や水H2Oなどを生成します。
②融点・沸点が低い
有機化合物の沸点は、無機化合物に比べて低くなることも覚えておきましょう。
融点・沸点が低いということは、比較的低い温度でも、融解や沸騰が起こるということですね。
③水に溶けにくく、有機溶媒には溶ける
有機化合物は水には溶けにくく、逆に有機溶媒にはよく溶けます。
逆に、無機化合物は水によく溶け、有機溶媒には溶けにくい物質です。
溶解性については、有機と無機で反対であると覚えておきましょう。
有機化合物の結合・構造・特徴を押さえておきましょう。
今回のテーマは、「有機化合物の結合・構造・特徴」です。