高校化学
5分でわかる!シス・トランス異性体の判別
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この動画の要点まとめ
ポイント
シス・トランス異性体の判別
これでわかる!
ポイントの解説授業
前回は、炭素原子間の二重結合が原因で生じる、シス・トランス異性体について学習してきました。
次に、シス・トランス異性体をどのように表すか、見ていきましょう。
最初に、炭素骨格を書く
シス・トランス異性体の構造式を書くときには、最初に炭素のつながり方に注目しましょう。
まず、C2H2Cl2 は、炭素原子間に二重結合をもつ有機化合物です。
なぜなら、単結合だけから出来ていると考えた場合、水素原子または塩素原子の数が足りなくなるからですね。
次に、水素以外のパーツのくっつき方を考える
この炭素原子のどこに塩素原子がくっつくかを考えていきましょう。
1つ目のパターンは、両方の炭素原子の下側に塩素原子がつくパターンです。
こちらは、シス型ですね。
2つ目のパターンは、左の炭素原子の下側、右の炭素原子の上側に塩素原子がつくパターンです。
こちらは、トランス型ですね。
また、左の炭素原子に塩素が2つくっつく場合は、どうでしょうか?
この場合は、シス・トランス異性体は生じません。
なぜなら、右の炭素原子に塩素が2つくっつく場合と比べたとき、回転すると同じになるためです。
「二重結合があれば必ずシス・トランス異性体をもつ」というわけではないのですね。
この点に注意しましょう。
最後に、水素原子を書き加えると、次のようになります。
今回のテーマは、「シス・トランス異性体の判別」です。