高校化学
5分で解ける!有機化合物(テスト5、第1問)に関する問題
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問題の解説授業
今回の問題は、アセチレンの反応経路に関するものです。
アセチレンは、アルキンの1種で、三重結合をもつ鎖式炭化水素でした。
二重結合や三重結合をもつ物質は、様々な物質と付加反応を起こしやすいのでしたね。
その反応をまとめていきましょう。
アセチレン⇒酢酸ビニル
まず、①について考えていきます。
①は、アセチレンに酢酸を付加させることでできる物質です。
どのような結合になるか考えてみましょう。
この場合、酢酸はCH3COO-とH-に分かれて、それぞれの炭素にくっつきます。
それによってできる物質は、酢酸ビニルCH2=CHOCOCH3 です。
ビニル基CH2=CH-に酢酸が結合しているというイメージですね。
構造式は、次のようになります。
アセチレン⇒ビニルアルコール⇒アセトアルデヒド
次に、②を考えていきます。
アセチレンに水を付加させると、CH2=CHOHという物質ができていますね。
この物質をビニルアルコールといいますが、非常に不安定な物質です。
そのため、すぐに②に変化してしまうわけです。
②は、アセトアルデヒドCH3CHOです。
構造式は、次のようになります。
アセチレン⇒エチレン⇒エタン
最後に、③と④を考えます。
アセチレンに水素を付加させていますね。
ちなみに、このときに使う触媒は、白金PtまたはニッケルNiです。
これによってできる③は、エチレンCH2=CH2 です。
構造式は、次のようになります。
さらに、エチレンに水素を付加させると、エタンC2H6 になります。
付加反応によって、アルキン⇒アルケン⇒アルカンと変化するわけですね。
以上、アセチレンの付加反応について、整理しておきましょう。
今回は確認テストです。
実際に問題を解きながら、これまでの内容を復習していきましょう。