高校化学
5分でわかる!アルコールの分子内脱水
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この動画の要点まとめ
ポイント
アルコールの分子内脱水
これでわかる!
ポイントの解説授業
前回は、アルコールの分子間脱水について学習しました。
濃硫酸を加えて約130℃に加熱すると、ジメチルエーテルやジエチルエーテルのようなエーテルが得られましたね。
それに対して、今回学習するのは分子内脱水です。
どのような違いがあるか、具体的に見ていきましょう。
分子内脱水=1つの分子からHとOHを取り去って結合
図のように、エタノールを1分子用意しました。
ここに濃硫酸を加えて、約170℃に加熱します。
注目するのは、□で囲まれたHとOHです。
さぁ、今回もHとOHがH2Oになり、外に飛び出していますね。
しかし、出来上がった物質は、先ほどとは違います。
こちらは、みなさんも知っているエチレンです。
つまり、この反応は、アルケンの一種であるエチレンの製法でもあったのです。
このように、1分子の中で起こる脱水反応を、分子内脱水といいます。
約130℃なら分子間脱水、約170℃なら分子内脱水
それでは、最後に、分子間脱水と分子内脱水の違いを整理しておきましょう。
アルコールに濃硫酸を加えて加熱すると、脱水反応が起こります。
約130℃に加熱すると、分子間脱水が起こり、エーテルができます。
それに対して、約170℃に加熱すると、分子内脱水が起こり、アルケンが生成します。
脱水反応と温度の関係は、テストでよく狙われます。
しっかりと覚えておきましょう。
今回のテーマは、「アルコールの分子内脱水」です。