高校化学
5分で解ける!様々なカルボン酸に関する問題
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この動画の問題と解説
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解説
これでわかる!
練習の解説授業
図のカルボン酸について、詳しく見ていきます。
二重結合をもつジカルボン酸
(1)は、このカルボン酸の名称を答える問題です。
注目するのは、2点です。
1つ目は、カルボキシ基が2つくっついていることです。
2つ目は、炭素原子間に二重結合があることです。
ということは、これは、シス・トランス異性体(幾何異性体) をもつ物質なのです。
カルボン酸でシス・トランス異性体をもつものといえば、マレイン酸とフマル酸でしたね。
トラに踏まれて、まれに死す
さて、ここまではわかった人も多いのではないでしょうか?
問題は、マレイン酸とフマル酸のどちらかなのか、という点です。
覚え方を思い出しましょう。
「トラに踏まれて、まれに死す」でしたね。
つまり、トランス型ならばフマル酸、シス型ならばマレイン酸なのです。
あとは、図に戻りましょう。
今回のカルボキシ基は、二重結合の同じ側についています。
これは、シス型ですね。
よって、この物質は、マレイン酸だったのです。
続いて、(2)です。
こちらは、マレイン酸の酸無水物を答える問題です。
酸無水物の名称は、無水○○酸
まずは、酸無水物の名称から考えましょう。
酢酸の酸無水物は、無水酢酸でした。
同じように、マレイン酸の酸無水物は、無水マレイン酸となります。
「水が無くなったマレイン酸」というようなイメージですね。
マレイン酸は、1分子で脱水を起こす
次に、構造式を考えましょう。
酢酸の場合は、2個の分子から1個の水分子が脱水され、無水酢酸ができました。
今回のマレイン酸は、次の図のように表すことができます。
マレイン酸は、2個の酢酸がくっついてような形になっていますよね。
実は、マレイン酸の場合は、1個の分子だけで、縮合を起こすことができるのです。
それでは、右端にある2つの「OH」から脱水しましょう。
答えは、次のようになります。
練習問題を解いていきましょう。