高校化学
5分でわかる!鏡像異性体
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この動画の要点まとめ
ポイント
鏡像異性体
これでわかる!
ポイントの解説授業
乳酸は、不斉炭素原子をもつ
先ほどは、乳酸の構造について紹介しました。
乳酸の中心にある炭素原子には、水素・ヒドロキシ基・カルボキシ基・メチル基が結合しています。
このように、4種の異なる原子や原子団が結合しているのがポイントでしたね。
この炭素原子を、不斉炭素原子といいました。
不斉炭素原子をもつ物質は、鏡像異性体をもつ
次に、乳酸の構造を立体的に見てみましょう。
図の左側には、先ほどの乳酸があります。
これを鏡に写したのが、右側の鏡像です。
この2つは、ほとんど同じ構造をもっていますね。
しかし、この2つの物質は、絶対に重なり合いません。
右手と左手が左右逆のつくりになっているのと同じイメージですね。
このような物質を、鏡像異性体といいます。
もとの像と鏡像のように、互いに重ね合わせることができない異性体のことを指しています。
鏡像異性体は、光学異性体ともよばれる
鏡像異性体には、他の呼び方もあります。
こちらの2つの物質は、化学的性質・物理的性質はほとんど同じであるが、光に対する性質が異なる異性体です。
少し難しい話ですが、光が振動する向きを変える性質を旋光性といいます。
鏡像異性体は、この向きが逆になっているのです。
このことから、光学異性体といわれることもあります。
ちなみに、このような性質は、乳酸だけがもつものではありません。
不斉炭素原子をもつ物質は、鏡像異性体(光学異性体)をもつと覚えておきましょう。
今回のテーマは、「鏡像異性体」です。