高校化学
5分でわかる!油脂の定義
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この動画の要点まとめ
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油脂の定義
これでわかる!
ポイントの解説授業
突然ですが、みなさんは、てんぷらを作ったことはありますか?
てんぷらを揚げるときには、油を使いますよね。
実は、この油も有機化合物でできているのです。
今回は油、つまり、油脂の構造について、詳しく見ていきましょう。
油脂の原料は、カルボン酸とアルコール
さて、油脂をつくるために、図の左のような物質を用意しました。
左にあるのは、3つのカルボン酸ですね。
これらを高級脂肪酸といいます。
高級脂肪酸とは、鎖状のものカルボン酸のうち、炭素数の多いものを指しています。
つまり、Rのところには、10個以上の炭素が含まれることになります。
その右にあるのは、少し見慣れない物質ですね。
炭化水素基に3つのヒドロキシ基がついています。
この物質は、1,2,3-プロパントリオールと呼ばれるアルコールの一種です。
1,2,3-プロパントリオールは、グリセリンと呼ばれることもあります。
こちらの方が、みなさんにはなじみがあるかもしれませんね。
油脂は、エステル化によって生じる
以上のように、高級脂肪酸と1,2,3-プロパントリオールを反応させます。
どんな反応が起こるか、想像できますか?
みなさんは、以前に、カルボン酸とアルコールの反応を学習しましたね。
この反応をエステル化といい、エステルが生成します。
これと同じ反応が今回も同様の反応が起こります。
高級脂肪酸と1,2,3-プロパントリオールが、エステル化を起こします。
その様子を表したのが、次の図です。
油脂と示された物質ができていますね。
油脂はこのようにしてできるため、高級脂肪酸と1,2,3-プロパントリオール(グリセリン)のエステルということになります。
まずは、油脂については、エステル化と関連付けて理解しておきましょう。
今回のテーマは、「油脂の定義」です。