高校化学
5分でわかる!クメン法

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この動画の要点まとめ
ポイント
クメン法
これでわかる!
ポイントの解説授業
フェノールの工業的製法はクメン法

前回は、フェノールの製法を2種類紹介しました。
ベンゼンからフェノールを得るために、ナトリウムフェノキシドを経由するのでしたね。

しかし、実は、フェノールにはもう一つ製法があるのです。
工業的製法であるクメン法を学習していきましょう。

図のような流れで実験が進んでいきます。
順番に流れを見ていきましょう。

まず、用意するのは、左上にあるベンゼンとプロペンです。
この2つが付加反応を起こします。
イメージとしては、プロペンの3つある炭素のうち、真ん中の炭素がベンゼンにくっつくのです。
それによってできるのが、右上にあるクメンと呼ばれる物質です。

次に、このクメンを酸素で酸化させます。
クメンの中央の「C」と「H」の間に、そのまま「O」が2つ入るイメージです。

それによってできるのが、クメンヒドロペルオキシドという物質です。
最後に、このクメンヒドロペルオキシドを分解すると、右下のようになります。
ベンゼン環と「C」、「O」と「O」の結合が切れて、ダルマ落としのようになるイメージです。
出来上がったのは、フェノールとアセトンですね。

フェノールだけでなく、アセトンも工業的によく使われる物質です。
その2つが同時に得られるため、効率がよい方法なのです。
ベンゼン+プロペン→フェノール+アセトン

クメン法は、 「ベンゼンとプロペン」から「フェノールとアセトン」を得る 方法です。
きちんと復習しておきましょう。

今回のテーマは、「クメン法」です。