高校化学
5分で解ける!有機化合物(テスト14、第1問)に関する問題
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問題の解説授業
今回の問題は、芳香族化合物の分離です。
ただし、これまでと違って、4つの物質を分離する必要があるので、じっくりと考えていきましょう。
まずは、それぞれの化合物の性質を見ていきましょう。
左から順番に、中性のニトロベンゼン、弱酸性のフェノール、酸性の安息香酸、塩基性のアニリンですね。
塩酸でアニリンを分離
さぁ、ここに様々な物質を反応させ、1つずつ分離していきましょう。
まず、塩酸HClを加えます。
塩酸は塩基と反応し、アニリンが塩となって水層に溶け出します。
これでアニリンをアニリン塩酸塩として分離できました。
エーテル層に残っているのは、ニトロベンゼン・フェノール・安息香酸の3つです。
炭酸水素ナトリウム水溶液で安息香酸を分離
次に、炭酸水素ナトリウムNaHCO3水溶液を加えます。
このとき、酸性度の強い安息香酸は塩となって水に溶けます。
一方、酸性度の弱いフェノールはエーテルの中に残ります。
また、中性のニトロベンゼンもエーテル層に残ったままです。
酸性度の強いものほど、イオンになりたがるイメージでしたね。
これで安息香酸を安息香酸ナトリウムとして分離できました。
エーテル層に残っているのは、ニトロベンゼンとフェノールです。
水酸化ナトリウム水溶液でフェノールを分離
最後に、水酸化ナトリウムNaOH水溶液を加えましょう。
水酸化ナトリウムは塩基なので、酸であるフェノールと反応します。
フェノールがナトリウムフェノキシドとして分離されるわけです。
その結果、エーテル層にはニトロベンゼンが残ることになりますね。
よって、答えは次のようになります。
今回は確認テストです。
練習問題を解きながら、これまでの内容を復習しましょう。