今回のテーマは、「ベンゼンの性質」です。

前回は、芳香族化合物について学習しました。
芳香族化合物に共通していた構造は、ベンゼン環でしたね。

ベンゼンにはいくつかの性質があります。
順番に紹介していきましょう。

まずは、１つ目です。
ベンゼンのすべての原子は同一平面上に存在しています。

みなさんは、ちゃんとイメージできますか？
ベンゼンのすべての炭素原子・水素原子を団子と考えてみましょう。
このとき、すべての団子が同じ板の上にのっているようなイメージです。

次に２つ目です。
「芳香族」というぐらいですから、ベンゼンは特有のにおいをもちます。
無色であり、常温では液体であることも押さえておきましょう。

３つ目です。
ベンゼンは水より軽く、水にほとんど溶けません。
有機化合物は、水には溶けにくいのでしたね。
多くの有機化合物と同様に、ベンゼンは水に溶けにくいことになります。

４つ目です。
ベンゼンをもとに、様々な有機化合物がつくられます。
しかし、ベンゼンは発がん性が高く、有毒なので、注意が必要です。

５つ目です。
ベンゼンは引火しやすく、空気中では多量のすすを出しながら燃えます。
ベンゼンは炭素の配合率が高いため、このような性質を示すわけです。

ベンゼンの性質としては、以上の５つを覚えておきましょう。

特に、すべての原子が同一平面上にあるというポイントは、テストでよく問われます。
しっかりと復習しておきましょう。