「2点間の距離」の公式とは?
1.ポイント
次の図のように,左右に伸びる直線をx軸とし,上下に伸びる直線をy軸として,点の位置を(x,y)で表す平面を座標平面と言います。
座標平面上に,2点A,Bがあるとき,線分ABの長さを2点間の距離と呼びます。
点A,Bの座標をそれぞれ点A(x1,y1),点B(x2,y2)とおくとき,線分ABの長さ,つまり 2点間の距離はどう求められるかわかりますか? 実は,次のような公式が成り立ちます。
2点間の距離の公式
文字ばかりだと覚えにくいですよね。この公式は,三平方の定理がもとであることを意識しましょう。 線分ABを直角三角形の斜辺と見立てると,次のようになります。
直角三角形において,底辺(x2-x1),高さ(y2-y1)なので,三平方の定理により,
$$AB^2=(x_2-x_1)^2+(y_2-y_1)^2$$
が成り立つのですね。公式を文字として丸暗記するのでなく,直角三角形の斜辺をイメージすると立式しやすくなります。
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2. 2点間の距離の問題
問題
座標平面上で,次の2点A,B間の距離をそれぞれ求めなさい。
(1) A(0,2),B(3,6)
(2) A(-2,1),B(2,5)
(3) A(2,8),B(7,3)
(4) A(-4,-1),B(1,-4)
問題の見方
2点間の距離の公式を活用します。
2点間の距離の公式
直角三角形の斜辺をイメージして立式しましょう。
解答
(1) A(0,2),B(3,6)
$$AB^2=(3-0)^2+(6-2)^2$$
$$AB^2=25$$
$$AB=\underline{5}……(答え)$$
(2) A(-2,1),B(2,5)
$$AB^2={2-(-2)}^2+(5-1)^2$$
$$AB^2=32$$
$$AB=\underline{4\sqrt{2}}……(答え)$$
(3) A(2,8),B(7,3)
$$AB^2=(7-2)^2+(3-8)^2$$
$$AB^2=50$$
$$AB=\underline{5\sqrt{2}}……(答え)$$
(4) A(-4,-1),B(1,-4)
$$AB^2={1-(-4)}^2+{(-4)-(-1)}^2$$
$$AB^2=34$$
$$AB=\underline{\sqrt{34}}……(答え)$$
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この記事は、 「2点間の距離の公式がわからない…」という人に向けて解説 します。数学が苦手な人でもこの記事を読めば、「2点間の距離」に関する問題がサクッと解ける ようになります。