マグニチュード・震度とは ~地震に関する2つの数字のちがい~
1. ポイント
地震の特徴を表す尺度には、マグニチュードと震度というものがあります。
みなさんは、マグニチュードと震度の違いを説明できますか?
マグニチュード は、 地震そのものの規模 を表す値です。
震度 は、 観測地点での地震のゆれの大きさ を表す値です。
これだけではよくわからないかもしれませんね。
少し詳しく解説していきましょう。
2. マグニチュードとは
図は、地震の発生について模式的に表したものです。
地震は地下で発生し、そのゆれが地上に伝わって、私たちの生活に被害をもたらします。
地震が発生した地球内部の場所を、 震源 といいます。
マグニチュード とは、震源で発生した地震の規模の大きさを表す数値です。
マグニチュードの記号は M で表され、単位はありません。
1つの地震に対して、マグニチュードの値は1つ に決められています。
例えば、1923年に日本で起こった関東地震は M7.9 、2011年に起こった東日本大震災は M9.0 を記録しました。
それでは、M8.0の地震とM9.0の地震は、どれくらい規模が違うのでしょうか?
実は、マグニチュードが1大きくなると、地震のエネルギーは 約32倍 になるのです!
なんと、M7.0の地震とM9.0の地震を比べると、地震の規模は約1000倍のちがいがあることになりますね。
マグニチュード(M)は地震そのものの規模を表す
値が1大きくなると、地震の規模は約32倍になる
3. 震度とは
もう一度、地震の発生を表した模式図を見てください。
震源で発生した地震のゆれは、地表へと伝わります。
震度 とは、 地上の観測地点で観測された地震のゆれの大きさ を表す数値です。
震度の大きさは、地震を観測した地点によって異なります。
震度は、 0,1,2,3,4,5弱,5強,6弱,6強,7 の 10段階 で表されます。
10段階とはいっても、震度9などがないので、注意が必要ですね。
震度は、一般的に、地震の観測地点から遠くなるほど小さくなることが特徴です。
震度は観測地点での地震のゆれの大きさを表す
震度の値は10段階に分けられる
4. マグニチュードと震度の違い
マグニチュードと震度の違いがつかめましたか?
どちらも、地震に関する数値でしたね。
ただし、両者が表しているものは、まったく異なります。
マグニチュードは、地震のそのものの規模を表す数値です。
一方、震度は、観測地点での地震のゆれの大きさを表す数値です。
そのため、1つの地震について、マグニチュードは1つですが、震度は観測地点によって異なります。
また、 震度が0~7までの10段階 で表されるのに対し、 マグニチュードは7.9や9.0のように無数にある ことになります。
マグニチュードは地震の規模の大きさを表す
震度は地震のゆれの大きさを表す
映像授業による解説
5. 【問題と解説】 マグニチュードと震度
みなさんは、マグニチュードと震度のちがいについて理解することができましたか?
最後に簡単な問題を解いて、知識を確認しましょう。
問題
(1) 地震が起こったとき、地表の観測地点で感じるゆれの大きさを何という?
(2) 地震そのものの規模の大きさを何という?
解説
(1)
震源にて地震が発生すると、そのゆれは地表へ伝わります。
地上の観測地点で観測される地震のゆれの大きさを、 震度 といいます。
(答え) 震度
(2)
震源にて発生した地震そのものの規模の大きさを、 マグニチュード といいます。
マグニチュードは、1つの地震について1つの値が決められることが特徴です。
(答え) マグニチュード
6. Try ITの映像授業と解説記事
「地震」について詳しく知りたい方はこちら
この記事は、 「マグニチュードと震度のちがいがわからない」という人に向けて解説 します。
どちらも地震に関係する言葉ですが、ちがいを理解しておくことが重要です。
定期テストや入試にもよく出題されるテーマなので、問題を解きながら、わかりやすく解説していきます。