中1数学

円柱・円すいの表面積の求め方がサクッとわかる

lecturer_avatar

この記事は、 「円柱や円すいの表面積の求め方がわからない…」という人に向けて解説 します。数学が苦手な人でもこの記事を読めば、円柱・円すいの表面積の問題がサクッと解ける ようになります。

1.ポイント

立体の表面積を求める問題のうち、特に難しいのが円柱・円すいの表面積を求める問題です。

テスト記事 中1 数学1 円柱・円すいの図

どう表面積を計算したらいいかイメージしにくいですよね。円柱・円すいは、次の2つの手順で表面積を求めましょう。

手順1 展開図をイメージ
円柱・円すいをはさみでチョキチョキと切って開くことをイメージしてください。 展開図の面積 が、表面積になります。

テスト記事 中1 数学1 円柱の展開図

円柱の正体 は、 2つの円長方形 だとわかりました。同じように、 円すいの展開図 は次のようになります。

テスト記事 中1 数学1 円すいの展開図

円すいの正体 は、 1つの円おうぎ形 だとわかりますね。

手順2 展開図の面積を求める
展開図をイメージできたら、それらの面積の合計を求めます。ただし、この計算が結構大変です。実は、展開図の長方形やおうぎ形の面積を求めるにはコツがいります。円柱・円すいに共通する大事なポイントをおさえておきましょう。

ココが大事!

底面の円周とくっつく部分に注目しよう!

テスト記事 中1 数学1 円柱・円すいのポイント表面積

このポイントをおさえた上で、実際に問題を解いてみましょう。

関連記事

「おうぎ形の公式」について詳しく知りたい方はこちら
「円柱・円すいの体積」について詳しく知りたい方はこちら
「三角柱・四角柱の表面積」について詳しく知りたい方はこちら

2. 円柱の表面積を求める問題

問題1

図の円柱の表面積を求めなさい。

テスト記事 中1 数学1 問題1

問題の見方

円柱の表面積は次の2つの手順で求めます。
手順1 展開図をイメージ
円柱を展開すると、 底面の2つの円側面の長方形 になりますね。

テスト記事 中1 数学1 問題1の見方の図

手順2 展開図の面積を求める
2つの円長方形 の面積を合計しましょう。図を見ると、 底面の円の半径は5cm長方形の縦の長さは9cm だとわかりますね。ただし、 長方形の横の長さ がわかりません。どう求めますか? ポイントを思い出しましょう。側面の長方形の横は、底面の円の円周とぴったりくっつく ので、$$(長方形の横の長さ)=(半径5cmの円周)=2\pi×5(cm)$$と求められますね。

解答

テスト記事 中1 数学1 問題1の見方の図

底面積 は、半径5cmの円の面積2つ分なので、
$$\pi×5^2×2=50\pi(cm^2)$$

側面積 は、縦の長さ9cm、横の長さ2π×5(cm)の長方形なので、
$$9×2\pi×5=90\pi(cm^2)$$

よって、円柱の表面積は、(側面積)+(底面積)より、
$$50\pi+90\pi=\underline{140\pi(cm^2)}$$

映像授業による解説

動画はこちら

3. 円すいの表面積を求める問題

問題2

図の円すいの表面積を求めなさい。

テスト記事 中1 数学1 問題2

問題の見方

手順1 展開図をイメージ
円すいを展開すると、 底面の1つの円おうぎ形 になりますね。

テスト記事 中1 数学1 問題2の見方の図

手順2 展開図の面積を求める
1つの円おうぎ形 の面積を合計しましょう。このとき、 底面の円の半径は6cmおうぎ形の半径は9cm だと図からわかります。おうぎ形の面積は、半径$$r(cm)$$、中心角$$a^\circ$$のとき、$$\pi{r}^2×\frac{a}{360}(cm^2)$$で求められますね。いま、おうぎ形の半径はr=9(cm)とわかっているので、あとは 中心角 さえわかれば、面積が求められます。ここでポイントを思い出しましょう。 側面のおうぎ形の弧の長さは、底面の円の円周とぴったりくっつく ので、$${(半径9cmのおうぎ形の弧の長さ)=(半径6cmの円周)}$$と立式できます。この式を利用して、 中心角a を求め、 面積 へとつなげていきます。

解答

テスト記事 中1 数学1 問題2の見方の図

底面積 は、半径6cmの円の面積なので、
$$\pi×6^2=36\pi(cm^2)$$

側面のおうぎ形について、半径は9cmである。中心角をa°とすると、面積は、
$$\pi×9^2×\frac{a}{360}(cm^2)$$

ここで、半径9cmのおうぎ形の弧の長さは,半径6cmの円周と等しい2π×6(cm)なので、
$$2\pi×9×\frac{a^\circ}{360^\circ}=2\pi×6$$
これを解くと,中心角a°の大きさは、
$$a^\circ=\frac{2\pi×6}{2\pi×9}×360^\circ=240^\circ$$

よって、 側面のおうぎ形の面積 は、
$$\pi×9^2×\frac{240}{360}=54\pi(cm^2)$$

円すいの表面積は、(側面積)+(底面積)より、
$$36\pi+54\pi=\underline{90\pi(cm^2)}$$

映像授業による解説

動画はこちら

Try ITの映像授業と解説記事

「立体の展開図」について詳しく知りたい方はこちら
「立体の表面積」について詳しく知りたい方はこちら
「おうぎ形の面積・弧の長さの公式」について詳しく知りたい方はこちら
「円すいの展開」について詳しく知りたい方はこちら