高校生物
5分でわかる!水素[電子]伝達系④~⑥
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この動画の要点まとめ
ポイント
水素伝達系④~⑥
これでわかる!
ポイントの解説授業
膜間腔から水素イオンが受動輸送
それでは、4番目の工程を見ていきましょう。
次の図を見てください。
これは、ミトコンドリアの外膜と内膜を拡大したものです。
図で、④と書かれたあたりに注目してください。
①~③の工程では、水素イオンが膜間腔へ輸送されて、高濃度になりました。
すると、内膜にあるATP合成酵素によって、水素イオンが内膜の内側へと輸送されます。
ATP合成酵素は、水素イオンチャネルともよばれる膜タンパク質です。
チャネルは、物質を高濃度から低濃度へと受動輸送をする働きをしていましたね。
水素イオンの移動により、ATPが合成
水素伝達系の5番目の工程を見ていきましょう。
水素イオンがATP合成酵素を通過するときに、あるものが合成されます。
図で、⑤と書かれたあたりに注目してください。
膜間腔の水素イオンがATP合成酵素を通過するときには、エネルギーが発生します。
このエネルギーを利用して、ATPが合成されているのです。
水素イオンと酸素が結合して水になる
水素伝達系の6番目の工程を見ていきましょう。
ATP合成酵素を通過した水素イオンが、さらに化学反応を起こします。
図で、⑥と書かれたあたりに注目してください。
ミトコンドリアの内膜の内側へ輸送された水素イオンは、酸素と結合して水になります。
呼吸の3つの反応系の流れをおさえよう
水素伝達系の6つの工程の流れがつかめましたか?
水素伝達系では、解糖系とクエン酸回路で生成された水素が、酸素と反応することで、水とATPを生成します。
水素伝達系は、解糖系やクエン酸回路と比べて、最も多くのATPを合成することも特徴です。
化学反応式とあわせて覚えておきましょう。
「解糖系⇒クエン酸回路⇒水素伝達系」という全体をひとつの式にまとめると、次のようになります。
ここまでの反応を整理しておきましょう。
水素伝達系(電子伝達系) の反応は、全部で6つの工程があります。
今回は、後半の3つの工程を見ていきましょう。