5分で解ける!個体群(テスト1、第2問)に関する問題
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この動画の問題と解説
問題
解説
脂肪の含有量は群生相の方が多い
群生相になったバッタで問題になるのは、エサの確保です。
まわりに競争相手がたくさんいるので、なるべく遠くへ移動してエサを確保する必要があります。
長距離を移動するためにはかなりのエネルギーが必要になりますね。
よって、群生相のバッタは孤独相のバッタに比べて、高カロリーな栄養源脂肪の含有量が多いのです。
答えは×です。
また、群生相のバッタは、孤独相に比べて、翅は長く、後肢は小さく、大きい卵を小数産むことも特徴です。
孤独相と群生相のそれぞれの特徴をおさえましょう。
ニワトリは順位制で争いを軽減
個体群は、無用な争いを軽減させるために様々な工夫をしていました。
ニワトリの群れには、順位制という制度がみられます。
よって答えは○です。
ニワトリは、すべての個体に順位がつけられており、上位のニワトリからエサを食べたり交尾をしたりします。
ニワトリの順位はどのように決められるのでしょうか?
実は、ニワトリどうしが互いをつつき合ったときに、つつかれた回数が多い個体ほど下位になるのです。
さらに、一度決まった順位は、かなり長い期間保存されることが特徴です。
順位制をとる群れは、順位に基づいて摂食や生殖を行うため、無用な争いを減らすことができます。
そして、より群れを大きくし、他との生存競争において有利になるのです。
順位制のしくみをおさえましょう。
縄張りには最適な大きさがある
縄張りとは、食料などの確保を目的とした空間でした。
縄張りを形成することによる利益は、食料の確保です。
しかし、食べられるエサの量には限界がありますよね。
そのため利益は、最初は縄張りが大きくなるとともに増加しますが、やがてほとんど変化しなくなります。
よって答えは×です。
一方、縄張りを形成することによる不利益は、縄張りを維持するための労力です。
縄張りが大きくなると、ほかの個体に侵入されやすくなり、アユ一個体あたりが防衛する領域が大きくなります。
そのため不利益は、縄張りが大きくとともに増加するのです。
縄張りは、利益が不利益を上回るときに形成されることが特徴でしたね。
また、生物は、なるべく多くの利益を得ようとします。
そのため、縄張りには最適な大きさがあるのです。
縄張りの形成についておさえましょう。
片利共生:一方に利益(+)、他方には利害なし(±0)
コバンザメは、サメのお腹にくっつくことで、外敵から守られています。
一方、サメは、特に不利益や害を受けるわけではありません。
コバンザメとサメはニッチが一致しませんが、一緒にいることで片方のみに利益が生じるのですね。
このように、一方に利益が生じ、他方に利益も害もない関係を片利共生といいました。
よって答えは×です。
他にも、片利共生の関係にある生物の例としては、カクレウオとナマコがあげられます。
相利共生とは、両種に利益が生じる関係です。
相利共生の関係にある生物の例としては、アリとアブラムシがあげられましたね。
共生についておさえましょう。
個体群密度によって生物一個体の形態などが変化する現象を相変異といいます。
低密度で相変異が生じた個体を孤独相といい、高密度で相変異が生じた個体を群生相といいました。
バッタの孤独相と群生相は、どちらが脂肪の含有量が多いのでしょうか?