5分で解ける!関数の最大値・最小値(1)に関する問題
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この動画の問題と解説
問題
解説
① f'(x)を計算する
② f'(x)=0を解く
③ 増減表を書く
増減表の中には極大値や極小値が登場しましたね。この極大値・極小値と定義域の両端点におけるf(x)の値を比較して,最大値・最小値を求めていきます。
f'(x)=0となるxの値をチェック
まず, ①導関数f'(x)を計算 しましょう。
f'(x)={(1+sinx)cosx}'
積の微分公式より,
f'(x)=(1+sinx)'cosx+(1+sinx)(cosx)'
=cos2x+(1+sinx)×(-sinx)
=cos2x-sin2x-sinx
f'(x)=0の値がわかるように,この式を変形して因数分解します。
f'(x) =cos2x-sin2x-sinx
=(1-sin2x)-sin2x-sinx
=-(2sin2x+sinx-1)
=-(2sinx-1)(sinx+1)
次に, ②f'(x)=0を解きます 。
0<x<πより,0<sinx<1ですね。
f'(x)=-(2sinx-1)(sinx+1)より,
f'(x)=0のとき,2sinx-1=0=0
sinx=(1/2) つまり x=(π/6),(5π/6) とわかりますね。
f'(x)の符号から増減表を作成
③増減表 を書きましょう。一番上の段には,xの値を書きます。0≦x≦π より,x=0を左端,x=πを右端に記入し,f'(x)=0となる x=(π/6),(5π/6) を書き込んでおきます。
真ん中の段には,f'(x)の符号を書きます。f'(x)=-(2sinx-1)(sinx+1)において,(sinx+1)>0より,-(2sinx-1)の符号に着目します。それぞれの範囲の符号を調べると,
一番下の段には,f(x)の増減を書き入れましょう。f'(x)>0ならば増加(↗),f'(x)<0ならば減少(↘)ですね。また,両端であるf(0),f(π)は具体的な値を求めておきます。f(0)=(1+sin0)cos0=(1+0)×1=1,f(π)=(1+sinπ)cosπ=(1+0)×(-1)=-1より,
極大値・極小値とf(0),f(π)を比較
今回はf(x)の最大値・最小値を調べるのが目的です。極大値f(π/6)・極小値f(5π/6)の値も求めましょう。
左端点 f(0)=1
極大値 f(π/6)=(3√3)/4
極小値 f(5π/6)=-(3√3)/4
右端点 f(π)=-1
より,f(5π/6)<f(π)<f(0)<f(π/6)ですね。
関数の最大値・最小値の求め方
解法のコツはつかめましたか? ポイントをまとめると以下のようになります。
f(x)=(1+sinx)cosx (0≦x≦π)の最大値,最小値を求める問題です。これまでの問題ではf(x)の極値を求めてきましたが,今回からは最大値・最小値を求めます。……といっても,解法はほとんど変わりません。関数の最大値・最小値は,次の3つの手順にしたがって求めます。